Cattonは保護猫の譲渡施設を併設したジュエリーショップです。これまで24匹の猫たちを送り出してきました。
そしてこの度、家族に置き去りにされた過去を持つ茶白の男の子、せん君が4月3日にトライアルへ出発します🚗
あ、このブログを書いているのは、せん君推しの髙濱です。本日もどうぞ、よろしくお願い致します。
Cattonの保護猫
Cattonで一緒に過ごしている猫たちは、保護猫で常に里親さんを募集しています。ただ、「この子可愛いから連れて帰りたい」と言われてすぐに「はい、お願いします」ということにはなりません。
猫と一緒に生活をしたいという思いで、ペットショップではなく保護猫を選択肢の中に入れて頂けることは本当に嬉しく思います。しかし私たちCattonは、保護団体さんからお預かりしている猫がずっと幸せに暮らすことができる未来を守らなればいけません。猫の幸せを第一に考えているからということをご理解いただければ幸いです。
様々な過去を持つ猫たちと、毎日一緒に過ごす中で見えてくる性格や癖からこういう人や環境が合うだろうなと考えて話し合いをすることもしばしば。
Cattonの猫は、保護団体さん・Cattonファンの皆様・私たちに愛され応援されています。だからこそ、真剣にその子の過去と未来に向き合っています。大丈夫!と確信できなければ譲渡することはありません。
せん君の変化①
今でこそ、Cattonのライブ配信では圧倒的センター✨で活躍してくれているせん君。
ただ彼の過去は明るいものではありませんでした。詳しくはせん君のプロフィールをお読み下さい。
https://catton.jp/cats/5210
人により、悲しい思いをさせられてしまったにも関わらず、せん君は人のことが猫以上に大好きです。ここでせん君がCattonに来た当初のことをお話しますね。
はじめましての時から、私たちにスリスリしてくれるくらい人懐っこい子でした。外見は、骨格がしっかりしており、人間でいうとしっかり筋肉がある男性のような見た目でした。そして顔も人間っぽさがあり、お客様とミュージカル「キャッツ」の実写版だという話で盛り上がったこともあります(笑)
そんなせん君に初めてご飯を持っていったときのことです。猫部屋に入った瞬間に、ご飯目掛けて飛びかかってきたのです。その勢いと、必死すぎる表情に驚きがショックに変わったことを覚えています。せん君の過去から、ご飯が毎日あることが当たり前ではないことを経験したことからくる行動なのかと推測して、本当に申し訳ない気持ちになりました。
人間が本当にごめんねと思いながら、せん君を見るたびにどこか悲しい気持ちになっていました。しかしそれ以上に、だからこそ私たちがこの子の幸せを約束する!絶対に幸せになることができるから、今こうして同じ時間を過ごしているんだと思いました。
様々な感情が湧きあがったご飯の時間ですが、ここでも1週間ほどで変化が訪れました。いつもCattonでは、ご飯はケージの中で食べてもらっています。そのことを理解した賢いせん君!
私たちがご飯を持って猫部屋に行く様子を確認すると、自らケージの中に入っていくようになりました。ただ、私たちは一度スリッパに履き替える必要があるため、せん君の中で「あれ?ご飯持ってきてたよね、まだかな?」とケージから出て確認しにくる姿が本当に面白くもあり、可愛いのです。
せん君の変化②
Cattonに来たときは1番年上ながら、えだまめ君ともふちゃんの後輩でした。しかし皆様もご存知の通り、あの溢れ出る貫禄でいつの間にか、1番先輩かのような振る舞いをされておりました(笑)
えだまめ君・もふちゃんと一緒に仲良く遊ぶような性格ではなかったですが、この2匹が同時にトライアルに出発することが決まりました。一時的ではあるものの、せん君が1匹になる期間を考えて大丈夫かなと思っていました。悲しい過去を思い出して不安な気持ちになるのではないかと、勝手に様々なことを考えていました。
実際にせん君だけになって初めて猫部屋に入ったときのことです。基本的に抱っこは好きではないせん君が自ら、抱っこしてとでもいうように私の肩に前足を伸ばしてきました。寂しいね、大丈夫だよと伝わるようにぎゅっと抱き締め、少しでも早く安心してもらうためにはどうしたらよいか考えるようにしました。
この時期は、Cattonのスタッフ全員が同じ気持ちでせん君の寂しい気持ちを埋めようといつも以上にコミュニケーションを大事にしていたように思います。猫部屋に1匹だけは寂しいと思いますが、中々このような機会はないため、私たちやお客様を独り占めして存分に可愛がってもらえるんだよー!とプラスの方向に思考を変えた瞬間でもあります。
さて!今では猫部屋に過去最大の5匹の猫たちがいます。変わらずせん君が一番年上です。カツ君という男の子と、そんなカツ君が大好きな女の子コバットちゃん。元気が有り余っているやんちゃ姉妹のココアちゃん・ラパンちゃん。
猫たちの反応や表情を観察すると、みんなせん君には逆らうことができないようです。無言の圧とあの貫禄は猫界に限らず人間界においても一目を置かれる存在だろうなと思うくらい、強く逞しさを感じます!
Cattonに来た当初から大きい男の子だったせん君。新しい環境や仲間に緊張し、ご飯を残してしまうことがあったカツ君やコバットちゃん。そんなときは食べることが大好きなせん君、綺麗に全てのお皿をパトロール🚨して、お腹の中へ吸収していました。おかげで最近はボールかと思うくらい真ん丸に成長しました😆
今まで私が卒業を見届けた子たちも夕方のご飯の時間が近づくとソワソワして鳴いたり、窓から視線を送ってご飯早くくださいのアピールはよくありましたが、、、
せん君は私たちがどこでご飯の準備をしているのか分かっている、とても賢い子なので。
その場所が見える位置を自分で発見し、ご飯の1時間前くらいになるとそこから人が動くたびにご飯かな?と一人で忙しなく動いていらっしゃいます。
せん君は分かりやすく感情が表情や行動に出る子だからこその面白さ・愛おしさがあり、本当に大好きです。
保護猫の幸せを願って
私は2020年の9月にCattonに入社し、5匹の子の卒業を経験しました。みんなとは毎日のように顔を合わせ、一緒に遊んだり爪切りをするときは必ず、ひっかき傷をプレゼントしてもらう日々を過ごしています。だからずっとの家族が決まってとても嬉しい気持ちと同じくらい、寂しい気持ちになります。
出発の前日に、最後のCattonでの思い出作りと思って触れ合うために猫部屋に行きますが、次の日のことを想像して毎回泣きそうになっています。今回のせん君に関しては、本当に沢山の感情をもらってきたからか、今ブログを書きながらすでに泣きそうになっております(笑)
ただ!言葉は違うかもしれませんが、悲しい過去を経験したからこそ、せん君はとても素敵な家族に巡り会えたのだと思います。どんなときも真っ直ぐに生きたせん君の強さが繋いだ幸せです。
先住猫ちゃんがいるご家庭です。せん君を迎えることで、ご家族の皆様が今まで以上に笑顔溢れる毎日になるように、エールを沢山送ろうと思います。だからどうか、これを読んで下さっているCattonファン・せん君ファンの皆様、猫が好きな方々、最後まで応援よろしくお願い致します。
ずっと仲間、ずっと大切、変わらぬ絆
卒業しても猫と私たちはずっと繋がっています。毎日会えなくても、どうしているかな?と考えます。また里親さんが現在の様子を写真や動画で送って下さることもあります。1年に1回の里帰りで元気な姿を見せにきてくださることもあり、猫のおかげで素敵な里親さんに出会うことができているのだなと改めて、猫たちに感謝の気持ちでいっぱいになります。
猫の人生で考えればわずかな時間。それでもその時間を一緒に過ごしてくれた子のことを忘れることはありません。いつまでも私たちにとって大切で愛おしい存在です。常に幸せでいてほしい、この気持ちが途絶えることはないのです。
だからこそ、冒頭でお話したように譲渡をする際はしっかり検討させていただいています。ご理解いただけると嬉しいです。
まずはトライアルに出発するせん君、頑張っておいで。みんなが見守っているからね!