タイトルをみてお分かりの通り、今日のCattonブログは、日本の動物愛護管理法について触れていきます。
動物にとってよりよい環境、そして人と動物の真の共生とは何か考えていきましょう!
まずは前回のブログで日本は、「動物の視点でみたときに生きやすい社会なのか」というところに焦点を当てて書いていますので、併せて読んでみてください。
https://catton.jp/knowledge/9904.html
ちなみに前回同様、今回のブログもCattonの髙濱が書いております。
色んな形でこのページに飛んでくださった皆さま、どうぞ最後までよろしくお願い致します!
それでは、本日も猫の幸せのために私たちができること探し、していきますよ~✨
日本の動物愛護管理法
正式名称は、「動物の愛護及び管理に関する法律」です。
改正の時期は5年ごとで、直近でいうと令和元年(2020年)に改正されています。
私は改正後の法律の中で、日本の動物愛護が1歩前進して嬉しく感じた部分が3点あります。
①8週齢規制:出生後56日(8週)経過していない犬・猫の販売を制限する
この日数は人と動物が一緒に生きる上で、とても大切で必要な時間なのです。
早い段階で親・兄妹と引き離してしまうと、身体が弱く病気にかかりやすくなることがあります。
また他の子と仲良くすることが難しかったり、噛み癖がついてしまいます💦
人と同じようにお母さんからの栄養や、噛むと痛みを伴うことを直接教えてもらうことで、しっかり理解してくれるようになります。
そして一緒に生まれた兄弟とのじゃれ合いやケンカというコミュニケーションから、動物同士での絆を築くことができます。
社会化を身に付けるために、犬は3~12週、猫は2~7週がとても大事な時期になっています。
この時期は、人と動物が一緒に幸せになるためにも!大事な時間になっているので、皆さまもぜひ覚えてくださいね♪
(犬も猫も人をコロっとさせる天才!の語呂合わせでいかがでしょうか?笑)
②虐待に対する厳罰化
法律上、虐待は身体に外傷が生じるおそれのある暴行をすること、そのおそれのある行為とされています。
またネグレクトといって動物が生きる上での最低限の生活を守らないことも法に触れます。
例えば、ご飯やお水を与えない・ケガや病気の放置・排泄物をそのままにし劣悪な環境で生活させてしまうことが、ネグレクトに当たります。
それでは実際にどれだけ厳罰化されたのか、見ていきましょう。
虐待の場合は、100万円以下の罰金または、1年以下の懲役になりました。(改正前:100万円以下の罰金のみ)
傷つけたり、命を奪うようなことをした場合は、5年以下の懲役または、500万円以下の罰金となり、確かに以前に比べるとしっかり厳罰化されています。
(改正前:2年以下の懲役または、200万円以下の罰金)
私は今まで対象が人ではないというだけで、動物を傷つけた人の罪が軽すぎるのではないかと感じていました。
割と頻繁にある動物虐待や殺害、毒物がまかれていたというニュースを見ては、悔しい・悲しいという思いを何度もしてきました。
身体だけでなく、その子の心にまで傷を負わせた罪を軽く扱ってはいけません。
だからこそ、今回数字が変わったことで実感できたことがあります。
動物の幸せを願い、行動する人が増えたのだと思いました。
動物愛護管理法に関心を持ち、本当にこのままでいいのか?
このような疑問を持つ人がいる!これは日本で生きる動物の幸せにつながる大事な疑問です。
「?」を持つかぎり、絶対に幸せな未来に近づき続けます。
③販売前の子犬・子猫へのマイクロチップ装着の義務化
マイクロチップとは、直径約2mm長さ約8~12mmで、体内に装着するものです。
細長い円筒形でアンテナとICが内臓されています。
内部に15ケタの番号を記録して国・動物・メーカー・個体識別番号がわかるようになっています。
このマイクロチップを装着することで、大事な家族である犬や猫が万が一迷子になってもすぐに身元が分かるようになります。
また犬猫の飼育放棄や遺棄を防ぐことや、家族が分からない子の身元が分かるようになり殺処分を減らすことも目的としてあります。
新しく迎え入れる家族として、最後のときまで一緒に幸せになる。この約束を果たすために大事なことですね。
マイクロチップ以外に首輪も!お電話番号などの刻印をされておくと、万が一のときにしっかり役割を果たしてくれます。
Cattonにも猫用の首輪がありますので、ぜひ一度チェックしてみてください★
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数値規制
動物愛護管理法の改正に伴い、全国的に注目され多くの方がアクションを起こしたため、この4文字をご存知の方は多いのではないでしょうか。
私もメールアクションに参加しましたが、周りの友人の多くがSNSでも呼びかけをしていた記憶があります。
同世代に限らず、幅広い年齢の方がネット上で一致団結していることを実感できてとても嬉しかったです。
このきっかけを作った1人は、ここ数年、特に若い世代に影響を与えている女優の二階堂ふみさんだと思います。
保護犬と暮らすだけでなく、預かりボランティアもされています。
彼女のSNSやネット記事は、共感できるだけでなく一緒に未来のために頑張っていこう!と思わせてくれますよ♪
数値規制ってなに?
数値規制は、繁殖業者やペットショップなど第一種動物取扱業者に対して犬・猫が過ごす環境の構造や規模、従業員の数、環境管理の状況や繁殖の回数の数値を定めたものです。
この数値規制がとても大事になっている理由は、悲しいことに繁殖業者やペットショップには自分たちの利益だけを考えているような人もいます。
それが分かっていても今までは明確な数値の定めがなかったため、その人たちに、明確な指摘や改善指導をすることができなかったのです。
つまり、これまでの「曖昧さ」が多くの動物を苦しめていたのです。
だからこそ、今回の動物愛護管理法の改正時に多くの方が動物の幸せのためにアクションを起こしたのだと思います。
それではまず、今までの規制について触れていきます。
ケージは、「十分な広さ及び空間を有するものとすること」、頭数は「飼養施設の構造及び規模並びに動物の飼養または保管に当たる職員数に見合ったものとすること」となっていました。
何ともふわっとぼやっとした規制内容ですよね。動物のことを考えていないと捉えられても何も言えないと思います。
とにかく、この曖昧さではつらい思いをする子が増えてしまうということで「数値規制」が必要だと声を上げ続けた結果、今回の法律に盛り込まれることになったのです。
では次に、法改正でどのように変わったのか、触れていきます。
飼育する従業員の数は、1人当たり繁殖犬15頭・販売犬20頭まで、繁殖猫25頭・販売猫30頭までになっています。
出産の回数や年齢は、犬は6歳で6回まで、猫は6歳で2年に3回までです。
寝たり休むためのケージは犬の場合、タテ体長の2倍×ヨコ体長の1.5倍×高さ大高の2倍です。
猫は、タテ体長の2倍×横体長の1.5倍×高さ体高の3倍(棚を設け2段以上の構造)となっています。
以前に比べると、明確な数値があることで守られる動物が増えるかもしれません。
しかしこの数値規制により、業者の廃業や一人当たりの飼育頭数の決まりで13万匹以上の子が行き場を失い、殺処分対象になってしまうという現実が浮き彫りになっています。
ただ、この現実を生み出したのは紛れもなく私たち人間だから、犬や猫にとって悲しい未来にならないように、日本全体が努力と協力をして幸せな未来をつくっていかなければいけません。
だからまずは、このような現実が今ある!ということを100人中100人が知っていることを当たり前にしていきたいです。
そもそも法律ってなんであるのか
今回のブログのために、改めて動物愛護管理法のことを調べましたが、動物に限らず法律はなぜ必要なのか?
法律があることで私たちにとって何がよいのか考えたり、他の人がどのように言っているのか調べてみました。
法律という絶対的に守るべきルールがあることで、私たちの命や生活は守られるようです。
何より法律を知ることで、「してはいけない」という抑止力につながり、安心して暮らすことができる社会になるのだということなのかなと色んな方の投稿や意見をみて思いました。
何より法律に限らず、皆さん、ご自分が過ごす環境でのルールがあると思います。
そのルールがなかったら?と考えてみると、とても大事なことだと改めて気付くことができると思います。
私はこのなかったら?のおかげでストンと腑に落ちるものがありました。
それぞれの解釈でいいと思いますが、地球で人生を送っているのは人間だけではありません。
色んな生き物がそれぞれの人生を歩んでいます。
このことを忘れず、みんなでルールを守れば人と動物の真の共生につながるはずです!
Cattonで一緒にできること
動物愛護管理法が改正されたことで、日本で生きる動物の幸せに一歩近づけたと思います。
しかし動物愛護先進国に比べると、まだまだなところが多いです。
他国がどのような取り組みをしているのか、社会にとって動物がどのような存在なのか、これからは海外編をお届けしていきます。
このブログを読んで、または元々関心を持っており動物愛護や福祉に詳しい方がいらっしゃると思います。
その知識をぜひ、Catton店舗で聞かせて頂けませんか?
少しでも多くの方と猫の幸せって何だろう?こんな活動があるよ!など、明るい未来に向けてお話ができたら嬉しいです!
ご遠方の方で今のご時世、ご来店が難しい方もSNSのコメントやDMでたくさんお話しましょう。
Cattonがある熊本県の荒尾市は、自然に囲まれたしっかりとした田舎です。
福岡の方には、あぁ!終点のところだよねと言われるくらいの存在感ではありますが、、、
だからこそ、この小さな地域から猫好きさんパワーを集めて猫助けの輪を全国に広げていきたいです!
◆動物愛護管理法の詳細
出典:環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/index.html)